株式会社Adansons
Adansons
利用目的:利用者同士の交流
学生起業家のロールモデルが集まる場所としてのenspace
仙台
株式会社Adansons CEO 石井晴揮 様/CTO 中屋悠資 様
■事業内容
東北大学発の新理論AIベンチャー。
独自のAI技術である「※参照系AI(AI‐R)」を活用した情報解析及びその導入支援、APIによる提供を行う。
応用領域としては災害や製造現場等での異常検知、画像処理、音声処理など多様であり、実際の製造現場などから医療現場などに至るまで、多岐にわたる。
※特許出願中。東北大学名誉教授、数学者にして医師である木村芳孝が開発。
■企業HP:https://adansons.co.jp
活用しやすい新たなAIを開発
まずは株式会社Adansonsさんの事業内容について教えてください。
株式会社Adansonsは東北大学の数学研究の成果から生まれた独自AIである“AI-R”を活用した情報処理技術の開発・ライセンス提供および導入支援を事業としています。「次世代のAIをデザインする」をビジョンに掲げ、IoT·エッジコンピューティングで益々需要が高まる医療や製造業などの現実世界の情報に対し、世界一のソリューション提供を目指しています。
テクノロジーの力で研究も産業も潤したい。そして人と機械が「共存」する社会を作る。
お二人が起業するに至った経緯を教えてください。
(石井さん)私は中学校の頃から、自分の性格的に、人のもとで働くよりも自分と法人の理念を一致させることができる経営者の方が向いていると思っていました。
実は今の株式会社Adansonsは自分が立ち上げた2社目の会社にあたります。
そもそも最初は研究者になりたくて、材料分野に秀でた東北大学なら産業を支えるための良い研究ができるだろうと思って東北大学の材料科学総合学科に入学したんですね。でも実際に研究現場を見たり統計情報を見ると、憧れて入った分野だけど課題も多かったんです。
特に、諸外国と比較すると産学連携がスムーズでなく、良い技術が社会に実装されず研究室にも還元されていないと言われていました。
そこで、研究者はあくまで開発を担当し、営業やマネジメントなどの研究者にとって本質ではないことは私が全部担当するというような仕組みの会社を最初に立ち上げました。
自分が日本人として将来研究者になりたいと思っているのに、日本の研究も産業も全然明るくないという現状は悲しいじゃないですか。
だったら自分たちが、がちがちのテクノロジーで世界で勝って、研究も産業も潤すしかないと。そういう想いが根底にあって、それを直接的にやろうとしたのが1社目のときでした。
2社目にあたるAdansonsは先生との運命的な出会いがあって設立しました。先生との人間的な共鳴はもちろんですが、この素晴らしい技術は世界に出さなければならないという強い(勝手な)使命感を抱きました。労働人口不足が叫ばれていて、かつこのAIは技術的ハードルが高い分野である医療や製造にも親和性があるため、今すぐやらねばならないと思いました。
元々の起業のパッションは日本の産業と研究の再興なので、その可能性に向けて一点突破できる技術とメンバーとタイミングだと確信し、起業に至りました。
(中屋さん)もともと、私は人と機械がかかわりあいながら人のできることを拡張したいと思っていました。これまでは特定の人だけができたことを拡張して、もっと人類ができることを増やしたいという想いから、医療現場等における「神の手」を実現したいと考えています。
いわゆる特定の医師ができる手術はその医師にも負担がかかるし患者にも負担がかかりますが、たくさんいる医師と機械がうまく融合することによって「神の手」を量産したいと思っています。
この技術は今までにない新しいブレイクスルーだと思います。
現在の機械学習だけだときついなと感じていたところ、ここだったら実現できる可能性を感じたので、石井さんからのオファーを受けて起業に携わりました。
社会に根ざしたAIで、世の中に逆転劇を生み出す
このAIの技術を用いて、どんな社会を実現したいですか?
(中屋さん)正直、今のAIは使いづらいと思っています。今の人工知能は基本的に人がデータを加工してAIが読み込みやすく、理解しやすい形に加工しないと全く理解してくれないという現状があります。
これだと実際にサービスとして利用するには、あまり実用的ではありません。
しかし、私たちの参照系AIはきちんとそれを判別できるようになっていて、人とAIの関わり方を変え、もっと色々な人がAIを使える時代を作れる可能性があると感じています。
(石井さん)今はどんどんAIが広まっていき第4次産業革命などと言われて着々とAI社会に移行していっていますが、今のAIでは、きれいなデータだけを与え続けた状態のところに突然変なデータが来たら混乱して判別することができないんです。
だから、今のままのアルゴリズムでは危険だというのはやはりみんな分かっています。AIがなぜそんな答えを出したのか人間が分からないようなAIを本当にこのままAI社会に実装していけるのか。
その解決策のひとつとなるのが自分たちのAIだと信じています。
また、日本の人口がどんどん縮小していくなかでロボットやAIというソリューションが必要となってきます。インターネット上で活躍するAIだけでなく、製造・医療・建設・農業といった、実社会の産業で活躍するAIが必要です。
私たちはその一つの答えを持っていると信じてやっています。
「繋がり」という強みを生かして東北から上場を目指す
東北で上場したいという想いもあるそうですが、東北の可能性を感じる部分はありますか?
(中屋さん)私はもともと関西出身なのですが、仙台に来て思ったのはやはり人と人の繋がりが深いというか、濃いということですね。
東京や大阪は人が散らばりすぎていてなかなか一箇所に人が集まらないのですが、東北は仙台に人がぎゅっと集まっている気がして、色々な都市のノウハウなどが一気に入ってきやすい気がします。
(石井さん)仙台の産業は大学と、最近ではそれを支えてくれるenspaceのようなコワーキングスペース、仙台市や地元のVCなどで形成されるエコシステムだと思っています。
でも一つ大きい会社ができて、なおかつそれが地域にとってオープンな会社だったら全然違った都市になると考えています。そういった会社を作ることを目指す人が一人でも多く増えていったらいいなと思います。
スタートアップのときに大都市に比べて地方がディスアドバンテージになるのは、「人的コネクション」「情報」「企業間コラボレーション」の三つかと思いますが、東北は先に述べたエコシステムが急激に成長し、成功事例とも言えるベンチャーも出てきて、それらのディスアドバンテージを埋めつつあると感じています。
同じ悩みを共有できる場としてのenspace
「繋がり」の部分で、enspaceを利用してみて人との繋がりを感じることはありますか?
(中屋さん)私はそれをすごく感じますね。もともと起業界隈のことは知らなくて、技術系とかアカデミア寄りのコネクションしかありませんでした。でも、enspaceを利用してみて、やはり起業家やスタートアップの人が周りに多いので、そういった人達との繋がりができたと思います。
(石井さん)もちろんあります。それはイベントによるものも多いですね。経営者同士、割と共通の悩みなども多いので、そういった悩みを共有できるのはありがたいです。
また、ビジネス面での深い繋がりと、良い意味でつかず離れずの浅い繋がりとが両方生まれるのも良いなと感じます。
「起業」がフラットな選択肢になるように
最後に、学生起業家として、起業を考えている学生へのメッセージをお願いします。
(中屋さん)私が最近感じるのは、「課題を感じてそれを解消するためのリソースを作って終わり」ではなくて「売り切る」というか社会実装するところまでぜひ考えてほしいなと思います。
それは全然難しいことではなくて、特にアプリの世界などではそのハードルは低いですし、IT化が進む中で以前のようにサービスを提供するために膨大な資源が必要ということもなくなりましたよね。この時代の強みを生かして、自分の思った課題や解決したいものを売り切ってほしいなと思います!
(石井さん)大学の方でも最近、起業推進の流れが起きています。しかし、普通に学生をやっていても周りに良いロールモデルがいないんですよね。
そういうロールモデルが周りにいる環境にまずは一度身を置いてみることが良いんじゃないかなと思います。
私は研究や就職とかと同じくらいのフラットな選択肢に「起業」も加わればいいなと思っていて、現状良いロールモデルがいないから「起業」というものがフラットな選択肢になっていないのだろうなと感じます。
仙台でロールモデルがたくさんいる環境はどこなのかを考えたときに、enspaceの存在はとても大きいと思います。
学生での起業はほぼノーリスクだと私は思うので、どんどんやったら良いと思います。家庭を持ってからや、仕事を辞めてからの起業に比べれば、学生のうちなんていくらでも就職できるし、仲間も作りやすいし、体力もあるし、大学という環境を活用できるので。
自分のやりたいことを直接的に実現する手段として一考の価値はあると思います。
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